

PROJECT TITLE
トライの数だけ答えがある!成型品の安定化を実現せよ
職種
生産技術エンジニア 生産技術エンジニア S.Y
入社年
2020年
学科/専攻
情報科
開発領域
型仕様の検討/生準型のトライ/加工条件設定
開発規模
6ヶ月年

成形不良をつくる原因を究明!しかし、問題はひとつではなかった
フェンダーライナー(自動車のホイールハ ウス内に装着され, タイヤが巻上げる砂の音を低 減する機能を有した製品)生産工程において、プレスでの深絞り加工時の材料引き込みによる欠肉不良や変形が発生してしまうという課題がありました。生産工程では常にこうした課題を抱えており、成形型の仕様、条件の作り方で少しでも不良率0に近づけたいという思いからスタートしました。
可能な限りシンプルな対策を行うことを意識して進めましたが、一つの問題に集中して対策すると別の問題(背反)が出てきてしまいます。必要な箇所に必要な効果が出るように、また背反が出てしまう場合は製品に影響が出ないようにバランスを取ることが難しいところでした。



原因と思われるポイントを見極め、何度もトライ!
材料の引き込みを抑えたい箇所、変形の原因になるポイントを見極めるところから始め、型仕様による対策の効果と背反を確認し条件を調整していきました。正解が決まっていない問題に対して考え、実行していく…まさにトライアンドエラーの繰り返しです。トライの状況はG内や品質Gに共有し、意見をいただくことは意識的に行っていました。製品内に入れば不良になってしまうものをスクラップの中に納めることで、対策の効果を出せるようにしました。



トライの積み重ねによって、不良低減の型仕様標準を生み出せた!
結果的に不良品が発生した要因は一つではありませんでしたが、適用した型の成形品は無事引き込みが安定しました。効果は現在も確認中ですが、スクラップのバラつきも比較的少ない結果が出ています。すべての製品に適応できるわけではありませんでしたが、不良低減の一つの案として型仕様標準にすることもできました。また、トライをすすめ、結果を共有していく中で変形不良の一つの要因を見つけることができたのも大きな成果に感じています。
今回のプロジェクトのように、自分の考えやアイデアを織り込み、うまく効果が出た時がこの職種の面白さですね。現場経験を活かし作業性を改善したことで、現場の方々から喜んでいただけるのもやりがいに繋がります。


